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60代男性(視覚障害)
私は、2月22日、大阪での封切り初日の初回の上映で『渚のふたり』を見てきました。私は全盲の視覚障害者ですので映像は見えませんが、映画を<見る>と言います。そして、私が映画を映画館で、しかも、ロードショーを見ることは極めて珍しいことなのです。それは、目が見えない、見えにくい人も映画を楽しめる、セリフや効果音だけではわからない登場人物の表情や背景を説明してくれる<音声解説>が付与された作品が少なく、付与されるにしても上映期間中のごく限られた時間帯でしか鑑賞できないからです。

シネマート心斎橋では、『渚のふたり』の上映に際して、映画館でiPod touchの貸出しが行われており、スタッフが親切に使い方を教えてくださいました。この携帯端末をセカンドスクリーンとして、バリアフリー字幕の表示や視覚障害者用音声解説(副音声)の再生が、利用者の元に提供されるというわけです。

『渚のふたり』は日本において、「映画・映像のバリアフリー視聴拡大」に向けて画期的な上映/鑑賞方法を導入した、初めての作品として位置付けられそうです。
これまでのように多くのマンパワーと劇場の理解を得るための苦労は半減するかもしれないし、いつでも見たい映画を劇場で楽しめるのだと思うと本当にうれしくなりました。
40代女性
健常者にこそ観てほしい映画だと思います
40代男性
私達が日頃当たり前のようにしている事一つ一つが彼らにとっては苦労を要する事だったりして、でも二人のコンビネーションが抜群だから乗り越えられてる姿に勇気づけられま した。
叔母が障害者支援施設で働いている関係で、幼い頃から障害をもった方との交流 があったので、健常者が思う障害者像と現実の違い、それを上手く映し出している事に共感が持 てました。どんな苦難でも人が力を合わせれば乗り越えられる事を教えられた映画でした。
色んな幸せの形があるんだな、と心温まる内容でした。
40代女性
2人は喧嘩をするにも、指点字。
言いたいことを言うためには、
お互いの手に触れなければいけない。
けど、そうやって触れ合って会話している間に
仲直りしてしまうこともあるんだって。

何のために結婚するのか・・・?

何のために働くのか
何のために受験をするのか
何のための会社なのか
何のための政治なのか

障害者をうんぬんということより、
わたしはそういうことを考えたりしました
30代女性
ほんわか温かい気持ちになりました。このふたりのように、心が通い合った夫婦になりたいと思います。ありがとうございました
30代女性
余計な説明がなく、淡々とふたりのやりとりを映していたところに彼らの日常をより深く感じました。
20代女性
障害のある方の立場に立ってどう考えるのか良い機会になった。初の試写会で良い作品が観れました。
40代男性
ほとんど普通の人と変わらない、会話も同じで意外だった。二人とも明るく友達も二人を見守っている感じが良かった。二人で洗い物をしているシーンが良かった。
20代女性
大変感激致しました。
私自身も聴覚障害のある当事者であり、制作サイドに立つ者でありますが、障害や福祉をテーマにした時、悩むことがしばしばです。ですが、この映画では、お二人の素顔の生き方映し出していて、それがテーマだからこそ、魅力的な作品となったのではないかと、大切なことを教えてもらった時間となりました。
監督の視点、描写、大変心に残りました。

音透かし技術とアプリを用いた、これから広がっていくであろう新しい取り組み、可能性に、大変心躍りました。
スマホなりiPodなりで、字幕を見ながら上映に参加するのが、「当たり前」となる日が、今から大変待ち遠しいです。
日本のユニバーサルデザインというのは、足りない「モノ」を補うのではなく、「心」を豊かにするデザインとして、世界に名を馳せていると聞いたことがあります。
障害のある人もない人も一緒に楽しめる時間を提供して下さる。心を豊かにしてくれる取り組みだと感じました。

30代女性
見終わったあと、独特の浮遊感があった。現実が虚構のように頼りなく、自分の存在を疑いたくなった。
人は誰も孤独で、それは仕方ないことで、だからこそ、隣にいる人の存在ってなんて有り難いんだろう。夫を大切にしたい、と思った。
盲ろう者で障害者のはずなのに悲壮感がなく、豊かな感性で生きる主人公の姿に憧れた。見えること、聞こえることに縛られている自分のほうが不自由だと感じた。
50代男性
正直、あまり期待していなかった。障害者の日常を紹介するような退屈なドキュメンタリーだと思ったからだ。観終わった後、大きく心を揺さぶられた。
盲ろう者という、目も見えず、音も聞こえない、つまり人とコミュニケーションが取れないはずのヨンチャン。実は指点字で妻と心で通じるという素晴らしい関係。指点字で常に触れあっている姿がなんとも微笑ましい。ヨンチャンの感性、詩にも驚かされる。なんて心が豊かなのだろうか。
この映画は恋愛について、また夫婦関係を見直すきっかけになるのではと思う。

新しいバリアフリー上映システム、期待しています。